[受験特集]薬学部入試のポイント
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2012年度薬学部入試のポイント Vol.10
いよいよ入試シーズンも本番を迎えました。今回は最終回ということで薬学部入試で頻出分野の有機化学をVol.7、Vol.9に続いて問題を解きながら説明していきたいと思います。
(問題)
次の【1】、【2】の文章を読み、各問いに答えよ。α‐アミノ酸は下図のような基本構造をもつ。
【1】 α‐アミノ酸が直鎖状に多数縮合重合したポリペプチドは一般に分子の一端にはアミノ基を他端にはカルボキシ基をもつ。

問 1 ロイシンとフェニルアラニンが1.0×105個ずつ縮合重合したポリペプチドの分子量を求めよ。
問 2 100個のバリン分子が縮合重合したポリペプチド中の窒素の質量パーセントを求めよ。
【2】 ある種のタンパク質に(a)タンパク質分解酵素を作用させて、得られたポリペプチド中からジペプチドAを分離した。次にこれを塩酸で加水分解して、2種類のアミノ酸BとCを得た。このうち73.2mgのアミノ酸Bを1.0×105Pa、27℃で元素分析を行ったところ、12.0mLの窒素ガスが得られた。
問 3 下線部(a)で利用できる酵素名を1つ書け。
問 4 アミノ酸Bの窒素含有量を質量パーセントで求めよ。
問 5 アミノ酸Bの分子量を求めよ。ただし、アミノ酸BはRに窒素原子を含まないものとする。
問 6 アミノ酸Bの構造式をα‐アミノ酸の図にならって書け。
(解答)
問 1
分子量はロイシン131、フェニルアラニン165です。ポリペプチドはアミノ酸1分子から水1分子が脱離して縮合重合した構造ですから、その分子式は
| (131+165-18×2)×1.0×105=2.60×107 | 答 2.6×107 |
*問の中の1.0より有効数字は2桁で答えます。
この種の問題(高分子の縮合重合)はポリペプチドの両末端では、水分子の脱離が行われていませんから、厳密には計算された分子量に18加えておく必要があります。しかし、この問題の場合、与えられている条件から、解答は有効数字2桁でよく、上記のように計算しても問題ありません。
必須アミノ酸・・・バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、リシン、メチオニントリプトファン、トレオニン
必須アミノ酸の名前やグリシン、アラニン、チロシン(ベンゼン環を含む)、システイン(硫黄を含む)、リシン(塩基性アミノ酸)、グルタミン酸(酸性アミノ酸)の構造式は覚えておいた方が良いでしょう。それらの分子量が与えられていない問題もありますから。
問 2
バリンの分子量は117です。バリン1分子から水1分子が脱離しているので、窒素の含有量は
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答 14.1% |
*問の中の100より有効数字は3桁で答えます。
問 3
| 答 トリプシン、ペプシン など |
その他、糖類の加水分解酵素やエステルの加水分解酵素(リパーゼ:脂肪→脂肪酸+グリセリン)等、酵素の基質特異性については覚えておきましょう。
問 4
12,0mLの窒素ガスの質量をXmgとすると、気体の状態方程式より

窒素の質量%は
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答 18% |
問 5
アミノ酸Bは側鎖Rに窒素原子を含まないので、分子内に窒素原子は1つだけとなります。アミノ酸Bの分子量をMとすると
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α‐アミノ酸の基本構造においてRを除く式量は74ですから、M=76とすると、R=2となり、これに適する原子は存在せず、実験や計算による誤差を考えるとR=1(水素)とし、M=75となります。
| 答 75 |
問 6
R=1は水素原子ですから、アミノ酸Bはグリシンとなります。
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最後になりますが、このコーナーをご覧頂いた皆さんのご検討をお祈りいたします!















