
臨床薬学と基礎薬学から次代をリードする人材を養成
生命科学の総合大学である特色を活かして、1年次には8学部の全1年次生が通う相模原キャンパスで学び、2年次からは本学の発祥の地であり、北里研究所病院が隣接する白金キャンパスで専門分野を学びます。


「実学重視」から生まれた教育研究 5つのポイント
薬学部では研究の成果を医療現場に役立てる「実学の精神」にもとづき、基礎薬学(研究)と臨床薬学(医療)の両分野に力を入れ、それらを融合した新しい薬学研究・薬剤師教育を進めています。
1.薬を「創る」から「使う」まで、薬学を中心に医療分野を幅広くカバーします。
2.研究や医療の現場を1年次から体験するなど、実践から学ぶ機会が豊富です。
3.ライフサイエンス研究からチーム医療教育まで9つの学部、3つの大学附属病院を持つ「オール北里」の総合力が支えます。
4.漢方の知識と実践、薬学分野のIT教育など、社会で必要な力を伸ばします。
5.薬剤師、医師など現場で働く人材も教員として教育に当たります。




16,000名を超える卒業生を輩出した北里大学薬学部のネットワーク

薬学科では、薬剤師国家資格を活かした病院や薬局への就職支援はもちろん、薬の専門家としての技能を活かせる製薬企業や医薬品開発職、公務員の他に、化粧品、バイオ、化学、IT業界など一人ひとりが希望するキャリアにマッチした就職先選びを目指して、情報収集に役立つサポートを行っています。
3、4年次より就職ガイダンスやインターンシップ準備、筆記・面接対策などをスタートし、5、6年次には病院志望者向け、公務員志望者向けなど具体的な職種に絞った講座を開催します。病院・薬局実習、国家試験対策、卒業論文準備が重なるため、Zoomなどを利用して効率的に就職サポートを進めていきます。
生命創薬科学科では、社会の様々な分野で活躍する学内外の講師による講義だけではなく、国公立や製薬企業の研究所を訪問し、研究の現場を体験することで、将来のキャリアビジョンを早期から 描く機会を設けています。大学院では研究者や技術者として必要なマインドを醸成し、最先端の技術を習得します。また、卒業生による個別企業説明会の実施、インターンシップの支援、キャリアスタディ講座の開設、ライティングとプレゼンテーション能力の向上を目的とした実践的な英語教育の実施など、多面的な就職支援を行っています。
生命創薬科学科(4年制)

感染症治療の研究で世界的に有名な北里柴三郎の伝統を受け継ぐ「医療に貢献する基礎研究」を背景とする充実した教育環境を誇ります。また学部と大学院が連携した密度の高い研究が可能なため、大学院の修士および博士後期課程までを視野に入れた教育・研究を展開しています。臨床と密接に連携する環境で最先端の研究に取り組むなかで、創薬科学と生命科学分野の専門知識をあわせ持つ研究者・高度技術者を養成します。
薬学の多様な分野から興味のあるテーマを選び早期から研究に取り組みます

生命創薬科学科で配属可能な研究室は、医療現場と密接に連携した臨床薬学研究・教育センター、医療心理学や社会薬学などをテーマとする薬学教育研究センター、企業などと共同研究を行う講座など多彩です。そのほか学内の基礎薬学系・臨床薬学系の研究室が連携したプロジェクトにも参加できます。研究は修士課程進学後も継続することができ、学部3年次から合計約4年間を研究に打ち込めるのが大きな魅力です。他学部や研究所を含む研究室同士の交流も活発で、さまざまな研究分野を横断するような新たな研究にも取り組める点が特色です。
また、このような先端研究に必要な測定・分析機器などは共有機器として随時導入。学部生や大学院生が利用できる最新の研究設備が充実しています。
薬学科(6年制)

日本の臨床薬学教育の草分けとして知られ、3つの大学附属病院薬剤部に薬学部教員を配置するなど、充実した教育環境を誇ります。さらに薬剤師、医師、看護師などさまざまな医療職の支援を受け、質の高い臨床薬学教育を実践しています。「オール北里チーム医療演習」など薬剤師の職能を広げる教育や「薬と仕事」「社会薬学実習」「医療ボランティア実習」など医療人としての倫理観を醸成する教育にも力を入れています。これら総合的な薬学教育により、病院薬剤師や地域医療に貢献する薬局薬剤師を養成します。
全国トップレベルのストレート合格率
丁寧な支援・指導によって、高い薬剤師国家試験合格率を実現
文部科学省より「薬学部における修学状況等2024年(令和6年)?調査結果」が公表され、第109回薬剤師国家試験(2024年2月実施)において、標準修業年限内で薬剤師国家試験に合格した学生の割合(ストレート合格率)において、本学が私立大学中唯一8割を超え(83.7%)第1位となりました。
一般的な合格率と異なり、ストレート合格率は入学から6年後に卒業した学生の合格率を指し、本学部は全国トップレベルです。これは学業に熱心な学生の多さに加え、1年次から継続する学修支援、教員による丁寧な指導など質の高い教育の成果といえます。
なお、第110回薬剤師国家試験(2025年2月実施)の既卒等を含めた合格率は90.41%(全国平均68.85%)で私立大学中第1位、新卒合格率は95.55%(全国平均84.96%)で私立大学中第3位となりました。
※画像をクリックすると拡大します臨床薬学

臨床薬学教育のパイオニアである本学は、3つの附属病院(北里大学病院、北里大学北里研究所病院、 北里大学メディカルセンター)とも強固に連携し、日本の臨床薬学教育・チーム医療教育をリードする存在となっています。また、附属病院の多くの薬剤師が、薬学部専任教員として学部の教育・研究に携わり、病院での実習をきめ細やかにサポートするなど、医療現場の今を学部教育に反映しています。加えて、看護学部教員が看護学を、医療衛生学部教員がリハビリテーション論を教えるなど、学部間の教育連携も密接に行われています。学部や病院の垣根を越えた交流から、より医療現場に密着した臨床薬学教育、チーム医療教育が生まれています。
チーム医療教育は1年次の「チーム医療論」に始まり、総仕上げとなる6年次の「チーム医療演習」では相模原キャンパスに薬学部をはじめ医療系学部等の学生が集まり、10名前後のチームに分かれて、がん医療や高齢者医療など現代医療の課題を討議します。解決策をまとめる中で各医療専門職の視点から意見を出し合い、「力を合わせて良質な医療をつくる」という創造的協働を学生時代に模擬体験します。
漢方医薬学履修プログラム

北里の漢方治療の実績を受け継ぎ、薬学部と一体となった実践的な漢方教育を行います。
1972年開設の北里大学東洋医学総合研究所(病院)では漢方・鍼灸治療センターを中心に、科学的見地から日本の伝統医学である漢方(東洋医学)の治療と研究に取り組んできました。いわば漢方は北里の伝統ある学問分野の一つ。
その伝統を受け継ぎ、薬学科では漢方治療や研究の成果を教育に活かす「漢方医薬学履修プログラム」を設けています。これには北里大学薬学部附属東洋医学総合研究所と北里研究所病院の漢方・鍼灸治療センターが協力し、漢方を専門とする研究者、医師、薬剤師が学部教育に参加します。学生は「漢方調剤薬局実務演習」で漢方・鍼灸治療センターでの薬局実習も経験するなど、漢方治療の現場と連携した実践教育が受けられます。
健康・栄養分野資格の取得も可能
調剤薬局やドラッグストアなどの薬剤師は、薬物治療だけでなく、患者一人ひとりの健康をサポートする役割も求められます。そのため薬学科では、食品やサプリメントに関する「健康食品管理士/食の安全管理士」〈日本食品安全協会〉や「NR・サプリメントアドバイザー」〈日本臨床栄養協会〉といった民間の団体が認定する資格を目指せる機会も設けています。在学中に資格取得に対応した科目を履修することで、卒業時に受験資格が取得できます。